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2006年9月22日 (金)

映画 「夕陽のギャングたち」

昨夜は、19時過ぎに帰宅。 新学期が始まり、ちょっと疲れた。 いつものようにビールを飲みながら、ゆっくり夕食を取り、20時丁度、居間でごろりとなり、BS2にチャンネルを合わせると、「夕陽のギャング達」が始まった所だった。 大学生のころロードショウ公開された映画だが、見そこなってしまった映画だ。 はっきりと覚えている。 ロンドン時代に、テレビでやっていたのを記憶しているが、ソファでごろごろして見ているうちに眠ってしまい、はっと目が覚めたらすでに終了で、何の印象も残っていなかった。 ただ、エンニオ・モリコーネの美しい音楽が記憶に残っているだけだった。

セルジオ・レオーネ監督の映画は独特の美学を持っていると思う。 マカロニ・ウェスタンの傑作「荒野の用心棒」「夕陽のガンマン」「続夕陽のガンマン」は大好きで、何度も見ている。また、「ウェスタン」という見事な西部劇も作った。 一方で、「ワンス・アポン・ナ・タイム・イン・アメリカ」という傑作もある。 映画のそれぞれのシーンの中での個々の俳優のアップ、間合いに独特のリズムがある。 ちょっと、間延びしすぎじゃないかなぁ、と気になるところもあるのだが、ずるずると最後まで映画を見てしまい、終わってみるとずっしりとした、余韻に包まれて、何かいいものを見たなぁ、というフンワリとした満足感がある。

レオーネ監督の作る映画に共通するのは、セリフが少ないこと、汗臭くて、髯が似合う、無頼漢や反骨者などの男たちが多数登場することではないだろうか? この映画も、極端にセリフが少ない。女性はほとんど登場しない。

舞台は20世紀前半のメキシコだが、原題の題名がa fistful of dynamiteが暗示するごとく、「荒野の7人」では、見事なナイフ使いで登場したジェームス・コバーンが、この映画では、派手な爆破を得意とするアイルランド人革命家として登場し、ロッド・スタイガー演じるメキシコ山賊の頭領との奇妙な出会いと友情が描かれている。 単なる山賊のスタイガーは、この強力な武器の使い手と組んで、銀行強盗を働き、一攫千金を夢見て、コバーンを誘うが、逆に利用されてメキシコの革命の英雄になってしまう。 

ストーリーが展開していくうちに、コバーンのフラッシュバックメモリーの中で、アイルランドで反英闘争の場面が繰り返し出てくる。  ション、ション、ショーンというバックのコーラスが、ライトモチーフのように随所に出て来て、印象的だ。 革命、反革命そして裏切り。 期待、幻滅、そして怒りの反撃。

同じことが、このメキシコでの革命運動でも起こる。 山賊の抱える大家族を含めた革命家同士達が、一人の革命家仲間の裏切りで政府軍に皆殺しにされる。

メキシコ反革命側(政府側)と革命側の激しい殺し合いはマカロニ・ウェスタンの乗りである。 コバーンのダイナマイト爆破がこれまたすごい。 サム・ペキンパー監督の映像を彷彿とさせる。 爽快な気分になるくらい、殺戮と爆破の場面が続く。

政府軍側には、まるで、ナチス親衛隊のエリート将校を彷彿とさせる極めつけの殺戮魔が登場する。 この殺戮魔が、コバーン、スタイガーの革命軍を抹殺すべく執拗に追いかける。 最後は、コバーンが、ダイナマイトを積み込んだ機関車で、革命の裏切り者と一緒に、このエリート将校に率いられる1000名の軍隊を乗せる列車に正面衝突の自爆攻撃を仕掛ける。

裏切り者は機関車と一緒に自爆を遂げる。 この爆発もまたすごいが、政府軍のこのエリート将校はまだ死なないのだ。 結局、 コバーンは、エリート将校にピストルで打たれて死んでしまう。 ロッド・スタイガーの腕に抱かれて、葉巻に火をつけてもらい、スタイガーは助けを呼んで来るとその場を離れた直後、スタイガーがいやな予感にとらわれて振り返った瞬間、残りのダイナマイトともども、大爆発をして、自身粉みじんになって。

2時間はあっという間であった。 エンニオ・モリコーネの物悲しく、美しいメロディーとション、ショーンというバックコーラスが、押し寄せては引いていく波のように、いつまでもいつまでも繰り返す。 画面は、髯面の、ちょっとユーモラスな感じの山賊 ロッド・スタイガーの凍りついた顔がアップのままで静止し、映画は終わった。

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