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2007年3月14日 (水)

「日本近代史の総括」(湯浅赳男著)を読む (その3)

時代は変わって、21世紀の今日でも東アジアの実態は、これは同じなのだという。中国人、朝鮮半島の人々の意識は変わっていない。日本を見る目も変わっていない。従って、第2次世界大戦で負けたはずの日本が、一時はアメリカの国民所得を追い抜くほどの経済復興と成功したことに複雑な感情をもつことは想像に難くない。本来、自分たちよりランクが下のはずの、倭人が。どうして?

これは、実は、中国・朝鮮半島の人々だけではない。日露戦争開戦前、ヨーロッパから「黄苛論」というのが出てきた。ドイツのウィルヘルム2世皇帝がロシアのニコライ皇帝の手紙に書いたという。しかし、これは過去の話ではないのだという。靖国神社参拝や教科書問題、従軍慰安婦にからんで、中国・朝鮮半島と日本が緊張する昨今、ドイツのマスコミから、ドイツは、過去を十分反省し清算した、しかるに日本は・・・というまことしやかな、話が出てきているという。一体これは何か?つまりは、白人正統派(カトリック・プロテスタント)の西洋文明の本家意識から来る、日本叩きであると、湯浅氏は言う。自分たちの立場を脅かす「黄色い異教徒の日本人」という今から100年以上前のドイツ皇帝の発想と同じものが、形を変えてヨーロッパから出てきているらしい。

思うに、我々日本人は、いい加減に、彼ら(アジア・アメリカ・ヨーロッパ)にいい顔をして下手に出る必要はないのだ。おかしなことを言ってきたら、キッパリと言い返して、相手にしないことだ。かといって、彼らの神経を逆撫でするような「単細胞」のようなことは慎むべきだ。ちょっとでも隙を見せれば、その弱みに付込んで難癖をつけ、金をせびり、あらゆる策を弄して、日本人の足を引っ張ることを嬉々としてやってくるだろう。これが、彼らの成り上がりもの、日本に対する深層意識である。

したがって、東アジア経済圏についても、否定はしないが、日本はよほど各国に対するスタンスに注意する必要だろう。適当に距離を取って、肩入れしないで平等主義を貫く。スタンスを間違えれば、アジア諸国はもちろん、アメリカ、ヨーロッパ皆が、手ぐすね引いて、足を引っ張るのだ。日本の舵取りは難しい。まさに、日露戦争後の日本、これが、現在の日本であり、同じ失敗をしないための、冷静さと思慮深さが必要なのではないか。

日本という存在は、もう1度よく考えて見よう。我々は、他国の人々にどのように映っているのか?究極のところ、「目の上のたんこぶ」的存在なのではないか?中国人にとっても、朝鮮半島人にとっても、ヨーロッパの主要国の人たちにとっても、アメリカ人にとっても。そこそこに、おとなしく、ニコニコして、ちょっと難癖をつければ、喜んで大金を出してくれる、その程度だったいいんだけれど。それ以上は絶対許さないぞ、というそんな存在なのだ。

常日頃、日本人のあまりのナイーブさに、このままでいいのだろうか、と疑問を持っていた私だが、湯浅氏の論考を読みかみ締めながら、複雑な気持ちになって来た。

(続く)

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