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2007年4月24日 (火)

本と戯れる~私の濫読(1)

このところ、ずーっと週末は野鳥観察以外はどこにも出かけず、読書に没頭。書物に淫する日々だ。私の読書は大方、以下のような経過を辿る・・・。

たとえば某月某日の土曜日:

たっぷりと熟睡した心地よさで目覚めた土曜日の朝。ゆったりと朝食を済ませると、まずトイレに入る。春のぽかぽか陽気に誘われて、「春眠暁を覚えず」の漢詩が思い出される。やおら、「杜甫」の漢詩をトイレに持ち込んで漢詩を2,3読む。李白とか王維でも良いのだが。漢詩は唐の時代が圧倒的にすばらしい?というのは、素人の思い込みに過ぎないだろうか。私の読解力は高校時代とそう変わらない・・・。

彼らは、今から随分昔(1200年~1300年前)の唐の時代の大詩人だ。唐は、言ってみれば我々日本人の文化に多大な影響を与えている。明治に至るまで「中国」は日本に影響を与え続けて来たと言えるのだろうけれど、唐の時代のインパクト、日本国をあげての?没頭ぶりを考えれば、唐以降の日本と中国の関係は今日の日中関係と同様あまり親密ではなかったように思えると思うのだがどうだろうか?

中国人に言わせると、日本の皇室の雅楽は、唐の時代そのままの中華文明の文化遺産に他ならない。中国人の反応でおもしろいのは、日本の歴史的建造物、例えば、奈良時代の法隆寺にしても、偉大な中国の分家よろしく、日本に中国文化が保存されている、という感覚らしい? 

我々日本人にすれば、アメリカのエンパイヤーステートビル(喩えがちょっと古いか?)よろしく20世紀のテクノロジーの粋をコピーして、東京にモダンな高層ビル群を現在もどんどん作り続けているのだが(日本だけでなく、全地球的にそうなっているのだが)、1300年後のアメリカ人が六本木ヒルズだか汐留のビル群を見てどうコメントするだろうか?そういえば、アメリカには「猿の惑星」という映画があって、最後のシーンは衝撃的だった。東京にも1300年後の未来には同じように、廃墟となった砂浜にうずもれるビル郡だけが残っているかも知れない。尚、穿った見方では、猿の惑星の猿とは実は日本人なのだそうだ。

韓国の時代劇ドラマでは、白装束の文民貴族(やんばん)が出てくるが、あのスタイルは、中国は明の時代のスタイルそのものだという。明の風俗がそのまま朝鮮半島に残っているのだ。本家中国は、清王朝の支配で、すっかり風俗が変わってしまったのだという。チャイナドレス自体が、チーパオという満洲人がもたらしたファッションなのだそうだ。

漢詩で始まった朝の読書は、以上のような連想飛躍があって、2階の「聖域」にあがり、最近出版された「シルクロードと唐帝国」(守安孝夫著)につながり、続いて「DNAから見た日本人」(斉藤成也著)をパラパラと覗くことになる。

前者は、唐という大帝国は、実はユーラシア大陸の交通路のなかでペルシャ系の商人(ソグド人)や匈奴、突厥などモンゴル系、トルコ系の騎馬民族の交易ネットワークに乗った大帝国だったことを詳細に述べている。安史の乱の主人公安緑山はソグド人の父とトルコ人の母の間に生まれたらしい。李白の詩にも歌われうる胡姫とは、ペルシャ系の白人の踊り子であったという。唐の時代の西安は、現代のニューヨークかロサンジェルスといったところだろうか?

後者で面白かったのは、ミトコンドリアDNAの遺伝子系図とやらで、中国の山東省あたりの遺跡の人骨を調べて見ると、今から2500年前の春秋戦国時代の当時埋葬された人たちは、現代ヨーロッパと中近東から中央アジア集団の中間の人間タイプが多く発見されるという。ところが、500年後の前漢末期の時代の人骨を調べると、中央アジア集団タイプになる。現在は、いわゆる日本、朝鮮半島も含めた東アジア集団のタイプで占められているという事実は驚くべきことである。古代中国においては、現在の東アジアとは想像もつかない西ユーラシアの人々の集団があったこと、秦が倒れて項羽と劉邦の戦いで漢が興った内乱でおびただしい人名が失われて空白地帯に新しい系統の人間が入り込んだことはこれと関係があるらしい。

文明的に孤立した日本のことをいろいろ最近考えているのだが、なかなか刺激的である。日本古代の縄文人と弥生人のミトコンドリアDNAはさてどうなっているかというと、大方の予想通り、現代の東アジア人集団に共通する。いってみれば、中国も朝鮮も台湾もフィリピンもマレーシアもインドネシアもモンゴルもだいたい似たり寄ったりということだろうか?後は、北海道出土のものでは、ヨーロッパ人のものと一致するのがあるというのが目を引いた。

(続く)

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