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2008年4月17日 (木)

世界カタコト辞典(13) Would you turn right, please ?

Would you turn right, please ? (英語で「右折していただけますか」の意味)

外国語は本当に難しい。日本語が流暢な外国人は増えたが、やはり外国人は外国人である。テニヲハがやはりどこかおかしいし、発音も出自の民族のなまりが反映されて、いかに流暢に話そうが、思わずニヤリとしてしまう欠点を見つけるものだ。

日本人が喋る英語もしかりだ。ネイティブが聞いたら、腹を抱えて笑ってしまう英語を日本人は一生懸命喋っているに違いない。

ドイツ人をからかう話を聞いたことがある。ドイツ語にはbekommenという単語があって、英語のto get, to haveの意味がある。自国語とパラレルな語並びで意味も同じように思えるこのbecomeという単語はドイツ人にとっては紛らわしいのだ。英語のbecomeは「何々になる」という意味だが、ドイツ語のbekommenの意味にこの意味はない。そこで笑い話がある。あるドイツ人がロンドンのレストランでビーフステーキを注文した。

ドイツ人いわく: I would like to "become" a beefsteak, please. (「私はビーフステーキに

           なりたいです」) 

注)本人は「ビーフステーキを下さいナ」と言った積りなのだ。

レストランのウェイターいわく: I do not hope so, sir. (そうならないことを望みます)

英語のウェイターもとぼけた返答をするものである。腹のなかではクスクスと笑いを堪えていることだろう。

日本人にとっての問題はlrの区別がまったく付かないことだろう。基本的にrの発音が出来ないし聞き分けられない。 Lice () rice (お米) の発音でドイツ人とは違うからかわれ方をしてしまうのだ。

私のロンドン時代の先輩にOK氏がいらっしゃった。私が直接聞いたのではないが、やはり先輩のIさんから、取って置きの笑い話として、以下の話を聞いたことがある。

バブルが崩壊して、最強の円がだんだん弱くなり、日本のプレゼンスが日増しに落ちていった1990年代半ばのこと。仕事に追われながらも、一杯引っ掛けて愚痴を言いながら、やれやれ、きょうも無事に家に帰ろう、と黒塗りのロンドン名物のタクシーで家路についた時のことらしい。

車はOK氏の自宅に近づいた。 そこでOK氏はドライバーに英語でお願いした。

At the next corner, would you turn right, please ? (次の角で右折してください)

車は、角にさしかかると、右折するどころか、車内の明かりがぱっと点いたものの、車はひたすら真っ直ぐに走り続けたらしい。

OK氏は一言、Thank you ! と呟いたままどこまでも真っ直ぐ走り続ける車に乗っていったという。

運転手は、turn right (右折する)ではなくturn light (明かりをつける)と理解したのだった。笑うに笑えぬ笑い話とはこのことであろう。 よくよく考えるに、turn to the rightと言ったほうが正確な言い方のような気がするのだが、それでもturn to the lightと発音してしまうと、運転手が目を丸くするか、You'd better do it by yourself, sir と皮肉られてしまうだろう。イギリス人は皮肉屋だ。さりげなく、温和のようでグサッとくる言葉をはく。いわゆるunderstatementというやつだ。そして、私なら、意味が即座に掴めず、キョトンとしてニコニコしながら、Yes, Yesと頷いてしまうかもしれない・・・。

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