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2012年5月 5日 (土)

村上春樹の「1Q84」を読む

開したにもかかわらず半年また沈黙してしまった。新緑の季節を迎えて気分爽快。忘れていたわけではないのだけれど、身辺がやっと落ち着いてきた。これからしがらくは読書日記のエンジンを全開しよう!!

 

連休前半は野暮用で東京へ。久しぶりにシングルマザーの母娘と楽しい時間を過ごして来た。娘はバレエを習っていてその発表会もあった。かわいいですねぇ。良かったですよ。招待してくれてありがとう!!

 

一緒に食事したり、遊園地に出かけたり、買い物に出かけたり、自転車乗りの練習に付き合ったり、疲れましたねぇ、でも、自分はとても元気になってまた田舎に戻って来た。

 

往復の移動中やや深夜、早朝の自由時間は一人で久しぶりに小説を読んだ。村上春樹の「1Q84 」の文庫本(14)を携行したのだった。彼の本を読むのは「ノルウェーの森」を1990年前後に読んで以来だろう。 

 

1984年というと、もう28年前のことだ。1984年のその年、私はアムステルダムで仕事をしていた。若かった。主人公の天吾くんとほぼ同じ年だったなぁと思いながら、第一巻から読み始めたら、面白くてずんずん引き込まれて昨夜遅く4巻まで読了。

 

ストーリーのことはまだ読んでいない人のために書かないけど、子供のころに心の傷を負った二人の登場人物、予備校で数学を教えながら小説家修行をしている男・天吾くんと戦闘的フェミニストにして女版「必殺仕置き人」(すでに3人の男を殺している殺人者)である青豆(あおまめ)さんを中心に、60年代から70年代に盛り上がって消えていった新左翼運動に関わった若者達のユートピアの果てに、80年代のバブル景気がまさに始まったばかりの1980年代に登場してきたオウム真理教を連想させる宗教団体を巡って物語は展開していく。

 

月が二つ見える、空気さなぎ、リトル・ピープル。「巫女」の役割を果たしているらしき発達障害と思われる17歳の美少女の口から語られるこれらの謎に満ちた言葉。小学校時代にたった一度手を握っただけだが惹かれあう天悟と青豆は、この「巫女」=ふかえりさんの狂言回しに乗って1Q84年という「捻じれた?」奇妙な現実の世界へと誘われていく。読んでいて刺激的で楽しい。これが村上ワールドなのだろうか。

 

個人的には、1984年というとジョージ・オーウェルの「1984年」を思い出す。リトル・ピープルとういのは、オーウェルの「1984年」に出てくる独裁者ビッグ・ブラザーのパロディである。当時、冷戦は続いていたし、ソ連が5年後に崩壊するとはまったく想像も出来なかった。

 

学生時代に、すでに新左翼運動は下火にはなっていたが、新左翼崩れの先輩と話したこともあるし当時の雰囲気はよく覚えている。自分は、考え方に付いていていけないなぁと思いつつ、同級生と同じようにリクルートスーツに身を包み何とか就職(オイルショックで就職は厳しかった、2012年の今日ほどひどくはなかっただろうが)して数年経過し、仕事に没頭する毎日だったが、何か飽き足らない日々で、ヨガに興味を持ったり、哲学書や宗教書を読み漁ったりしていた。私にとっての1984年は、バブル景気に突入する直前で日本中が沸き立ち始める兆しがあり、世の中が何か変わったな、と思えるそんな年だった。

 

小説にはいたるところで音楽が重要な役割を果たしている。基調音はヤナーチェクだ。映画「存在の耐えられない軽さ」で出会ったピアノ曲を愛好する私だが、「シンフォニエッタ」は聞いたことない。聞きたくなった。

 

続巻の登場が待ち通しいい

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