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2018年7月31日 (火)

入院日記 リハビリ・直立歩行編 その24

7月29日(日) 曇り、後晴

夜中に雨風がすごいことになると心配していたが、静かに台風は西にそれて去って行ったようである。深夜前に一度目が覚めたが外は普通の夜と変わらね静けさだった。

5時半にウグイスの囀ずりで目が覚め、日記を書く。テレビをつけると、台風は逆走してどんどん西に進んでいる。前代未聞の展開。朝6時前だが姫路付近まで行ってしまった!

テレビで「自然百景」を見る。東京の西のアカマツがある里山。5月。渡り鳥のオオルリ(青色)、キビタキ(黄色)の心踊る囀ずりとその姿。ハルゼミの羽化。数々の種類の蜻蛉。ハンノキの葉をたべ蛹になるミドリシジミ蝶の幼虫(毛虫)。成虫となった蝶の羽の妖しいほどの美しさ。

野鳥のエナガ(在来種)も登場した。「ダーウィンが来た」の再放送で早春の子育てを最近見たが、一度に10羽位の雛を育てる。餌は尺取り虫(蛾の幼虫)。早春に子育てをするのは天敵のヘビ(アオダイショウ)が冬眠から目を覚ます前に巣立ちさせるためだと言う。見事としか言い様のない巣には外部を覆う苔の他に野鳥のダウンの羽毛を使う。ツミやオオタカなどの猛禽が捕まえた餌の鳥の羽をうまく利用しているらしい。自分も、実家の近くの雑木林(ブラタモリの番組でも登場した地元の「笠原水道」)で偶然巣立ちしたエナガに遭遇した事があり、付近ではオオタカもよく見かけたし、オオタカが仕留めて食べた後の鳩などの残骸を時折見かけたことを思い出して、成る程と思った。エナガは都内に進出しており、オオタカやツミの都会進出と相関関係があるらしい。5月に退職した大学のキャンパスでもよく見かけたし、ツミらしき声も聞くことがしばしばだったのもうなずける。

朝食(石窯パン、ロースハム、胡瓜、トマト、牛乳にバナナ)をとり、30分たっぷりのリハビリ・ストレッチをこなしてゆっくりしていると、アブラゼミの声に混じって、何ともうツクツクボウシがソロで鳴いているではないか。夏の盛りに微かな秋の兆しがもうそこに。

2階に上がり、映画昨日見た「PK 」の付属のDVD を見る。カットされたシーンや映画が出来るまでの舞台裏の秘話を編集したもので楽しい附録だった。最後に黒澤明監督の言葉が付されていて、彼の現代の映画人への影響力を思わずにはいられない。

Pk2

2階の部屋の温度計を見ると30度。暑さが戻って来たようだ。

今日のブック・サーフィンで手にしたのは、「Arthur Koestler」The Homeless Mind。ページをめくっていると購入した時のレシートが出てきた。2000年5月14日。ロンドンのチャリングクロスのブラックウェルズと言う本屋だ。25ポンド。当時は、1ポンド=220円前後だったと記憶する。

この本はケストラーの本格的な評伝だ。ハンガリー生まれのユダヤ人。ウィーン工科大学で学び、卒業間近に学業を放棄してパレスチナを放浪し、ジャーナリストとして 活躍し、秘かにドイツ共産党に入党。革命後のソ連を旅したり、飛行船で北極圏をとぶ。ヒトラー政権後ドイツを離れ、スペイン内戦ではフランコ軍に捕まり危うく銃殺されるところをイギリスに助けられる(イギリスの新聞社の特派員が身分)。スターリンの粛清を契機に共産党を離れる。なんだ、この人はというほどの冒険心を持った人だ。

スターリンのモスクワ裁判を描いた「Darkness at noon(真昼の暗黒)」 で有名になる。左翼的シンパだが一貫してソビエト体制の批判者となる。ソ連が崩壊して冷戦が終了してからはそれまでの時代の雰囲気が変わってしまった。敗戦後の日本もそうで、かつては社会主義は歴史の必然=人類の進歩=左翼思考が当たり前の「善」であり、疑念を表明すれば保守反動と罵倒される時代があったのだ。私の世代が最後だと思うが、いまだに目が覚めないまま盲信を続けるオールド左翼が生き残っているのは残念だ。が、いずれ死滅するであろう。

ケストラーの自伝3部作は翻訳のある一冊も含めて50代の前半に読破した。自伝は、政治に翻弄された波乱に満ちた若き日の前半生しか扱っていない。戦後は、書斎にこもりア、メリカのスタンフォード大学で研究したり、科学論(「機械の中の幽霊」等)を展開したり、死刑廃止運動に関わったり、晩年はパラ・サイコロジーにのめり込む。最後は南アフリカ人の妻を道連れにして自殺している(パーキンソン病)。ユダヤ人だがシオニズムには曖昧な態度を取った。女癖もよろしくなくレイプ事件も起こしている。自伝では隠されたケストラーの素顔が新資料と解釈でユダヤ人歴史家によって呈示された興味の尽きない本。600ページ近いこうかんな本だが拾い読みで7割ほど読了している。私の理解を越えるものが多々あるが、ケストラーは私を魅了して止まない作家のひとりだ。

Homeless_mind

日が傾いた遅い午後、車でスーパーへ買い物に。野菜の値段が上がっていると言うがよく分からない。胡瓜、レタス、茗荷、鶏のモモ肉、納豆、スイカ、巻き寿司、おはぎ、カツオの刺身、豪州産牛肉、アイスクリーム。五千円少々なり。

ビールを飲みながらカツオの刺身をメインに食べる。にんにく醤油で。サイドメニューは冷しトマト。

曜日の感覚が薄れて来た。
療養だから仕方がないが、備忘録の日記をつけないと時間がたってから振り返ると真っ白な白紙に跡形もなく消えてしまうような気がしてしまう。記憶やその日の出来事と感慨を克明に綴ることが、自分を保つ唯一の支えだ。イライラ感を紛らしてもくれる。

熱海のホテルが高波の被害を受けたようだが、ひょっとしてシャトーテル赤根崎ではないか。

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