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2019年1月24日 (木)

今日も無為の一日。映画2本立て。

1月22日(火) 晴


今日も終日好天。去年の6月から9月にかけてのあの異常気象と自然災害が嘘のようだ。しかし、地元では地震が毎日1回は体感レベルで起こっていることは気になる。

朝食:イワシの丸干し、納豆、ご飯、アラ汁
昼食:けんちんうどん、伊予かんは半分
夕食:セイゴのボンファム、オードブルプレート(ゴーダチーズ、トマトサラダ、サバの水煮缶と玉ねぎ・パセリとマヨネーズあえ)、ガーリック・トースト、赤ワイン、ご飯少々

マカロニ・ウェスタン「皆殺し無頼」をBS3で観る。制作は西ドイツである。言語は英語、日本語字幕。ロケ地はたぶんスペイン。1966年制作。マカロニ・ウェスタンといえば「荒野の用心棒」「夕陽のガンマン」だが、1960年代半ばには沢山のマカロニものが制作された。中学生3年の時に、地元の映画館で黒田君と観た「復讐の用心棒」というのがあった。これがなかなか面白くて何年か前にDVDを購入して何度も観ている。

Photo


この映画も期待以上に最後まで楽しませてもらった。Bクラスの映画ではあると思うが、早打ちの無敵のガンマンが颯爽と登場し、途中で敵につかまり、いたぶられるが、それを逃れて最後は敵を倒して荒野の彼方に去っていく。悪役は強欲で残酷な美しい女だった。主人公はその夫(悪女に資産目当てで殺される)の甥(遺産相続人に指定されている)。

主人公のライバルは悪女の元夫(あるいは恋人)にして賞金稼ぎのガンマンで、悪女に操られ主人公と決闘すべくストーリーは展開するのだが、二人は漁夫の利を得て財産乗っ取りををたくらむ悪女と彼女の弟とその手下一味と戦う中、友情で結ばれる。悪女の企みに怒ったもと夫は、悪女の館で命乞いをす悪女にすきを見せたところで背中を撃たれて死んでしまう。男は甘い、女の涙に負けてしまう。しかし、その悪女も馬車で逃げ去る際に死にかけながら最後の力を振り絞って撃った怨念の2発の弾丸が、彼女の水筒に穴をあけていた。彼女は結局、荒野の砂漠の中で水がないために野垂れ死にする。これを見届けて、主人公は取りついて離れない相棒(メキシコ人らしい)と二人で荒野の彼方に駆けていく。終了は、ドイツ語のENDEだった。原題はJohnny Yumaである。これが、宣伝のためにおどろおどろしいタイトルになっている。

2本目は、毎週火曜日夜の森繁喜劇「駅前競馬」。偶然にも昼間見たマカロニ・ウェスタンと同じ1966年の制作だ。脚本が何と藤本義一。駅は京王線の府中競馬場。藤田まことが詐欺師で登場。今更ながら気付いたのは、伴淳はいつも「孫作」(まごさく)の名前で登場していること。フランキーは「次郎」さんである。競馬シーンはモノレールが写るところもあるから大井競馬場も使われているようだ。三木のりへいが騎手になる場面も。今回は、山茶花九(さざんかきゅう、算盤のさざんがきゅうのもじりらしい)と日本美人の池内淳子が夫婦で登場している。森繁・淡島夫妻、三木・音羽信子夫妻、フランキー・大空夫妻のそれぞれが映画の最後でお目出度(それぞれの奥様が妊娠)というハッピィエンド。駅前スタンドで売られるフジヤのミルキィがなつかしい(今でも売っているとは思うが)。

映画の後は、2階で、林道義氏の「ユング心理学入門Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ」をパラパラと拾い読みする。林さんは東大法学部卒だが、大学院で西洋経済史の大家・大塚久雄教授(マックス・ウェーバー研究の第一人者)のもとで学び、経済学博士をとった人らしいが、方向転換して、ユング心理学の大家になったという変わった経歴の人。自分が情熱を持って取り組む対象であるユングの心理学(心、意識、無意識)と出会うまで随分な回り道をしたようだ。ユング研究の大家とされる河合隼男氏や秋山さと子氏に対して辛口の批評をしている。自分もいずれじっくり読みたい対象がユングだ。フロイトよりも興味が深いと思っている。著作には、ゲーテとニーチェの引用が沢山でてくる。ユング心理学のインスピレーションの源である。ゲーテとニーチェは、全巻を読破していないシュペングラーの「西洋の没落」(20世紀の歴史哲学書の最高傑作であるとひそかに思っている)のインスピレーションの源でもある。ドイツ文化圏のインスピレーションの源とも言えるであろう。

それはさておき、。第3書目のの第5章ナチスの不思議の章が目に留まる。あのドイツでナチス・ドイツが政権をどうして取れたのか、という謎である。第一次世界大戦と敗戦、ヴェルサイユ体制とワイマール共和国の混乱、世界的な不況など、政治・経済・社会的な大変動の中で、ドイツの国民は何故にヒトラー(ユングによれば、「ヒステリー患者」だった)のバカバカしい妄想を信じたのか、という謎。ユングは、深層心理学から解明しようとしたという。


ユングによれば、ドイツ国民の心理的基盤の一面性として、極端なまでの「合理性」(啓蒙主義とキリスト教のうちのプロテスタント派)と「劣等感」(英仏という先進国の存在に対するもの、遅れてできたドイツ帝国とその崩壊に対する屈辱)があげられるという。


敗戦後成立したワイマール共和国の極端な「平和主義」(ゲルマン精神の伝統は、もともと好戦性にあり、矛盾した心性として対立していた)と「無秩序」(ワンダーフォーゲル運動=自由放銃)。ナチズム現象は、ドイツ人の「集合的無意識」の一面性(「合理主義」「劣等感」「平和主義」)に対する心的な逆流であり、それが、最悪の形で具現化されたものだった、というのがユングの分析。最悪でなければ、逆流は許されるのか、という問題は、ユングが親ナチスという非難(道徳的に非難していない)となっているが、これは、筋違いだと、著者は擁護している。「逆流」(「非合理主義」、「優越感」、「好戦主義」「秩序」等)は、いい形で出る場合もあるのだと。

Yung

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